© Reborn-Art Festival
『Vin et cuisine ヒヒヒ』 伊藤久之シェフ
在本彌生+小野寺望
ARTIST
在本彌生+小野寺望
『Vin et cuisine ヒヒヒ』 伊藤久之シェフ
公開日:2021年3月29日
宮城県内のレストランで活躍する料理人たちは、牡鹿半島の山の自然の現状を知り知識を深めるべく、小積の鹿肉処理場『FERMENTO』に度々集っている。 処理場周辺の環境を整えたり、鹿肉の解体を体験したりといった活動は、料理人の彼らが料理の現場で手にする肉の背景を知る絶好の機会だ。 休日返上で山掃除などの人手のいる仕事をすすんで手伝ってくれる彼らは、FERMENTO をひとりで守って仕事をする小野寺さんにとって、気心の知れた心強い仲間たちだ。 私が初めて伊藤シェフにお会いしたのも、一昨年の夏、そんな集いの機会だった。 その後も何度か FERMENTOで お会いしていたが、この度初めて仙台の彼の店『ヒヒヒ 』を訪ねた。 小野寺さんの鹿肉が地元仙台でどのように料理されているのか私も興味津々だった。
その日は小積から小野寺さんも店に駆けつけ、開店前の束の間の時間に、二人はひとしきり互いの近況報告をしていらした。 時節柄いつものように行き来が出来ていないので、あれこれと話が弾む。
小野寺さんが店に到着する前の会話の中で、伊藤シェフから「近頃やっと小野寺さんの考えがわかってきたように思うんです」という言葉を聞いた。
「鹿猟や肉の処理場の仕事をしながら、森の再生を願って、それを目指して考え、活動してるんですよね、小野寺さんは。 困難なことではあるけれど…。 料理に携わる仕事をする自分も、人間の営みの影響を受け資源を失いつつある森についてもっと学びたいし、知りたい、そして行動したいんです。 自然みたいに大きなものと小野寺さんは日頃から対峙しているから、「覚悟の決め方」を知っている、そう思います。 僕は森からの様々な学びをどう料理に落とし込もうかと模索しています。」
伊藤シェフの言う「覚悟の決め方」とは何か? 自然に目を向け耳を傾け、行くべき先を決断し進む、あの場で小野寺さんの動きを傍で見て実感したが故、伊藤シェフが受け止めたメッセージだろう。
この日、伊藤シェフが用意してくれたのは『鹿の肋肉のシヴェ』、赤ワインや根菜と肋肉がじっくりと煮込まれた実に艶っぽい一品が運ばれてきた。 鹿肉は人気のある(注文の多い)部位、残りがちな部位と出番に偏りがあり、肋肉は比較的残りがちだ。 手の加え方によって大いに変身する味の良い部位だけに、それを巧みに料理して、活用しないのは勿体無いというもの。
このひと皿、とろけるように軽やかな脂肪がほろほろの食感に仕上がった肉と相まって口の中に広がる、思わず唸ってしまう料理だ。 ソースも味の深みとは裏腹にさらりとして塩味も程よく、全くもたれない。
「山と海を感じる料理には同じような環境で育まれたワインを」
そう言ってソムリエの鈴木さんが赤ワインを選んでくれた。 なんとも嬉しい組み合わせだ。 レストランでたまに頂く素晴らしいご馳走とは、こういう料理なのではないだろうか。
在本彌生+小野寺望
YAYOI ARIMOTO + NOZOMU ONODERA
ARTIST
在本彌生+小野寺望
秋の牡鹿半島にて、コール猟に同行する。
公開日:2021年1月6日
昨年の小野寺さんの猟を追ってその様子を撮影していたのは春の終わりから夏にかけての時期。 今年は昨年とは時期を変え、鹿の繁殖期にあたる秋の一定期間だけに行われる「コール猟」に同行し、その様子を撮影した。 … もっと読む
ARTIST
在本彌生+小野寺望
エゾジカを追って 十勝でのコール猟
公開日:2021年2月12日
秋の北海道、十勝地方に降り立った。 小野寺が彼の元に弟子入りした狩猟女子の遠藤まやさんを連れ、地元の猟師と共にこの地域でコール猟をすると聞き、撮影させてもらうことにした。 …もっと読む
ARTIST
在本彌生+小野寺望
料理人たちが手にする
小野寺さんの鹿肉 part1
メツゲライクスダ 楠田シェフ
公開日:2021年3月19日
鹿について学ぶ会が北海道は十勝の「MEMU EARTH HOTEL」で行われた。 フィールドでの小野寺さんの猟の様子を先の記事で紹介しているが、この時、鹿の精肉や加工について詳しくお話をしてくださったのが楠田シェフだった。 … もっと読む
ARTIST
在本彌生+小野寺望
料理人たちが手にする
小野寺さんの鹿肉 part2
maruta 石松シェフ
公開日:2021年3月26日
Maruta は東京、調布の閑静な住宅街の中にある。 建物は決して小さくはないのだが洒落た邸宅といった佇まいで、街の景観にしっくりと馴染んでいる。 建物の裏手には広々とした菜園が広がっていて、ここで収穫される野菜やハーブが料理に盛り込まれる。 … もっと読む
ARTIST
在本彌生+小野寺望
料理人たちが手にする
小野寺さんの鹿肉 part3
Vin et cuisine ヒヒヒ 伊藤シェフ
公開日:2021年3月26日
宮城県内のレストランで活躍する料理人たちは、牡鹿半島の山の自然の現状を知り知識を深めるべく、小積の鹿肉処理場『FERMENTO』に度々集っている。 処理場周辺の環境を整えたり、鹿肉の解体を体験したりといった活動は、料理人の彼らが料理の現場で手にする肉の背景を知る絶好の機会だ。 … もっと読む
血を受け取る
ARTIST:淺井裕介
ARTIST:
淺井裕介
2 血で描く / 再び森へ
公開日:2021年3月30日
ここから先は言葉による説明は無しにして、作ったものをいくつか厳選し公開します。 鹿たちから受け取ったものが変化した作品をいつかどこかで生で見てもらえますように。 今後も開かれてしまった入口をゆっくりじっくり進みながら、鹿との対話を続けていこうと思う。 作品を見る
MAKE A BIOTOPE
ARTIST:志賀理江子
ARTIST:
志賀理江子
VOL.3 「たべるものをつくる」
映像:18分45秒
公開日:2021年3月28日
2020年11月にビオトープの池を掘る工事をした4ヶ月後2021年3月、牡鹿半島に春の兆しがやってきた。ビオトープは長い冬の間、湧き出る水や雪などによる水位を様々に変えた。 作品を見る
秋のコール猟と鹿肉を
昇華させる料理人たち
ARTIST:在本彌生+小野寺望
ARTIST:
在本彌生+小野寺望
『Vin et cuisine ヒヒヒ』 伊藤久之シェフ
公開日:2021年3月26日
宮城県内のレストランで活躍する料理人たちは、牡鹿半島の山の自然の現状を知り知識を深めるべく、小積の鹿肉処理場『FERMENTO』に度々集っている。 処理場周辺の環境を整えたり、鹿肉の解体を体験したりといった活動は、料理人の彼らが料理の現場で手にする肉の背景を知る絶好の機会だ。 作品を見る
秋のコール猟と鹿肉を
昇華させる料理人たち
ARTIST:在本彌生+小野寺望
ARTIST:
在本彌生+小野寺望
『Maruta』 石松一樹シェフ
公開日:2021年3月26日
Maruta は東京、調布の閑静な住宅街の中にある。 建物は決して小さくはないのだが洒落た邸宅といった佇まいで、街の景観にしっくりと馴染んでいる。 建物の裏手には広々とした菜園が広がっていて、ここで収穫される野菜やハーブが料理に盛り込まれる。 作品を見る
秋のコール猟と鹿肉を
昇華させる料理人たち
ARTIST:在本彌生+小野寺望
ARTIST:
在本彌生+小野寺望
『メツゲライクスダ』 楠田裕彦シェフ
公開日:2021年3月11日
鹿について学ぶ会が北海道は十勝の「MEMU EARTH HOTEL」で行われた。 フィールドでの小野寺さんの猟の様子を先の記事で紹介しているが、この時、鹿の精肉や加工について詳しくお話をしてくださったのが楠田シェフだった。 作品を見る
その後の物語
ARTIST:堀場由美子
ARTIST:
堀場由美子
風をとらえるもの #03
公開日:2021年3月9日
数年前から少しづつ、冬の渡り鳥の道であるフライウェイを巡り、観察しながら作品となる羽根を拾い集めています。小積にはじめて訪れたときに私が目にした光景も、渡り鳥から繰り広げられるものでした。 作品を見る
Cocoon
ARTIST:坂本大三郎+大久保裕子
ARTIST:
坂本大三郎+大久保裕子
Cocoon
映像:10分
公開日:2021年3月8日
遥かむかし、列島に海を渡ってやってきた人たちがいました。 彼らは金属を求めて、深い山々へわけいり、そこに山岳信仰がうまれました。作品を見る
やがて、鹿は人となる/やがて、人は鹿となる
ARTIST:津田直
ARTIST:
津田直
やがて、鹿は人となる/やがて、人は鹿となる
公開日:2021年3月5日
今季は Reborn-Art Festival 2019『やがて、鹿は人となる / やがて、人は鹿となる』の続編として、同タイトルを紐解くように、二年に亘って通い続けた東北への旅を通じて、綴ってきた言葉と写真を編み、発表します。 作品を見る
血を受け取る
ARTIST:淺井裕介
ARTIST:
淺井裕介
血を受け取る
1 — その日の日記
公開日:2021年2月22日
これは Reborn-Art Festival に参加した後に、これまで素材として向き合ってきた、マスキングテープ、現地の土、小麦粉、道路用の白線に次ぐ第5の素材、「鹿の血」との出会いの記録です。 テキスト、記録写真と制作物の作品の写真、動画などを此処で公開します。 作品を見る
MAKE A BIOTOPE
ARTIST:志賀理江子
ARTIST:
志賀理江子
VOL.2 「DIALOG IN THE FOG」
公開日:2021年2月20日
狩猟で仕留めた鹿を解体し、食肉として処理加工する施設『フェルメント』。その『フェルメント』の運営を仕切る食猟師小野寺望さんへのインタビューです。 作品を見る
その後の物語
ARTIST:堀場由美子
ARTIST:
堀場由美子
風をとらえるもの #02
映像:6分56秒
公開日:2021年2月18日
数年前から少しづつ、冬の渡り鳥の道であるフライウェイを巡り、観察しながら作品となる羽根を拾い集めています。小積にはじめて訪れたときに私が目にした光景も、渡り鳥から繰り広げられるものでした。 作品を見る
秋のコール猟と鹿肉を
昇華させる料理人たち
ARTIST:在本彌生+小野寺望
ARTIST:
在本彌生+小野寺望
エゾジカを追って 十勝でのコール猟。
公開日:2021年2月12日
秋の北海道、十勝地方に降り立った。 小野寺が彼の元に弟子入りした狩猟女子の遠藤まやさんを連れ、地元の猟師と共にこの地域でコール猟をすると聞き、撮影させてもらうことにした。 作品を見る
いつかあなたになる(2019)
ARTIST:坂本大三郎+大久保裕子
ARTIST:
坂本大三郎+大久保裕子
いつかあなたになる(2019)
映像:31分
公開日:2021年1月6日
この作品は、芸術や芸能のはじまりに触れようとする山伏の坂本大三郎とダンサーの大久保裕子によるプロジェクトです。 作品を見る
血を受け取る
ARTIST:淺井裕介
ARTIST:
淺井裕介
血を受け取る
序 — 何で描くのか?
公開日:2021年1月29日
これは Reborn-Art Festival に参加した後に、これまで素材として向き合ってきた、マスキングテープ、現地の土、小麦粉、道路用の白線に次ぐ第5の素材、「鹿の血」との出会いの記録です。 テキスト、記録写真と制作物の作品の写真、動画などを此処で公開します。 作品を見る
MAKE A BIOTOPE
ARTIST:志賀理江子
ARTIST:
志賀理江子
VOL.1 WHY BIOTOPE
November 2020
映像14分
公開日:2021年1月6日
2019年夏、リボーンアートフェスティバルにて制作された作品 “Post Humanism Stress Disorder” には、東日本大震災の津波の塩害によって枯れ、伐採される予定だった杉の木々と、産業廃棄物に指定された牡蠣殻が素材に使われています。 あれから1年半が経った今、それらを再利用し、牡鹿小積浜の鹿肉解体処理施設「フェルメント」の裏手にビオトープを作ることになりました。 作品を見る
その後の物語
ARTIST:堀場由美子
ARTIST:
堀場由美子
風をとらえるもの #01
公開日:2021年1月6日
数年前から少しづつ、冬の渡り鳥の道であるフライウェイを巡り、観察しながら作品となる羽根を拾い集めています。小積にはじめて訪れたときに私が目にした光景も、渡り鳥から繰り広げられるものでした。 作品を見る
秋のコール猟と鹿肉を
昇華させる料理人たち
ARTIST:在本彌生+小野寺望
ARTIST:
在本彌生+小野寺望
秋の牡鹿半島にて、コール猟に同行する。
公開日:2021年1月6日
昨年の小野寺さんの猟を追ってその様子を撮影していたのは春の終わりから夏にかけての時期。 今年は昨年とは時期を変え、鹿の繁殖期にあたる秋の一定期間だけに行われる「コール猟」に同行し、その様子を撮影した。 作品を見る
開催概要
Reborn-Art Festival 2021-22
— 利他と流動性 —
【 会期 】
オンライン : 2021年1月6日(水) 〜
夏 : 2021 年 8 月 11 日 (水・祝) ~ 2021年 9 月 26 日(日)
春 : 2022 年 4 月 23 日 (土) ~ 2022年 6 月 5 日(日)
※会期中メンテナンス日(休祭日)を設けます。
【 メイン会場 】
ー 夏 ー
2021年
石巻市中心市街地
牡鹿半島(桃浦、荻浜、小積浜、鮎川、and more...)
ー 春 ー
2022年
石巻地域
【 主催 】
Reborn-Art Festival 実行委員会
一般社団法人APバンク
【 助成 】
文化庁 国際文化芸術発信拠点形成事業
【 翻訳 】
hanare × Social Kitchen Translation(英語)
小山ひとみ、吴珍珍(中国語簡体)、陳 兪方(中国語繁体)
【 Web Direction 】
加藤 淳也
(PARK GALLERY)
この情報は2021年3月20日時点のものです。
新型コロナウイルスの影響等でやむを得ず変更する場合があります。
あらかじめご理解をいただければと思います。
最新情報は随時当ウェブサイトをご確認ください。