人間と鮭の関係をテーマに、女川とカリフォルニアの2つの土地で新作映像《Coho Come Home》を制作した岩根愛。今回銀鮭養殖の撮影にご協力いただいた株式会社マルキンの鈴木真悟氏と、自然と人の関係を社会学的に研究する福永真弓氏をお迎えして、人と鮭の歴史をたどりながら、あるべき共生関係を探ります。
Reborn−Art Festival 2021-22
岩根愛作品関連イベント
トーク「ギンザケのゆくえ」
日時:
2021年9月10日(金)17:00〜
会場:
石巻ASATTE(宮城県石巻市立町2-5-5)
GoogleMap
出演:
鈴木真悟(株式会社マルキン常務取締役)
福永真弓(東京大学大学院新領域創成科学研究科 准教授、社会文化環境学専攻 環境社会/環境倫理)
ナビゲーター:
岩根愛(RAF2021-22参加アーティスト)
料金:
無料(リボーンアート・パスポート必須。お持ちでない方は500円)
予約方法:
google フォームにて申し込み
関連企画:
会場のお隣、アル・ケッチァーノ石巻では、9月10日〜17日にReborn-Art Festivalの作品に関連する食材を使った品がコースに登場します。株式会社マルキンで養殖されたブランド銀鮭「銀王」を用いた魅力的なメニューを予定しています。
https://www.asatte-ishinomaki.com/alchecciano
協力:
フィッシャーマン・ジャパン、アル・ケッチァーノ石巻、株式会社 本家秋田屋
岩根愛《Coho Come Home》より
【 トーク出演者 】
鈴木真悟
株式会社マルキン常務取締役 / 一般社団法人フィッシャーマン・ジャパン理事
宮城県女川町にて親子三代で、銀鮭・牡蠣・ホタテといった地元海産物を扱う水産加工会社を営む。株式会社マルキンは、昭和52年に銀鮭の養殖を手がけ、初めて事業化に成功した業界のパイオニア。40年以上にわたり養殖生産から加工販売までを自社一貫して行い、トレーサビリティが確立された自社ブランド銀鮭「銀王」は量販店から外食チェーンまで幅広く扱われている。国内外に対して今以上に宮城県産の養殖銀鮭を発信するため2017年10月に宮城女川銀鮭AIP(養殖漁業改善プロジェクト)を立ち上げ、2020年6月ASC認証取得。また、宮城県内の若手漁業者が中心となって一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンを結成し、漁業・水産業のイメージ改革や人材育成も行っている。水産業界の重要課題である後継者・担い手不足の改善を目指し、他業種との連携による業界イメージの刷新や、生産者と消費者との交流イベントを通じての魅力発信に加え、地元中高生への授業や現場研修の受入れにも力を入れ、次世代の漁業者育成に取り組んでいる。
福永真弓
東京大学大学院新領域創成科学研究科・准教授・環境社会学 / 環境倫理
太平洋沿岸のサケをめぐる人の営みを追いかけながら、わたしたちはどのような存在として他の生きものと共に生き,どのような世界を共に生み出していこうとしているのか、現場の「厚い記述」と共に模索している。最近は食の社会実験的日常について、動物を消費する、という観点から研究を進めているほか、魚文学と魚の駅弁掛紙の収集もはじめた。著書に『サケをつくる人びと:水産増殖と資源再生』(東京大学出版会、2019年)、『未来の環境倫理学』(吉永明弘と共編著、勁草書房、2018年)など。
岩根愛
1975年東京都生まれ。1991年単身渡米、ペトロリアハイスクールに留学し、オフグリッド、自給自足の暮らしの中で学ぶ。帰国後、1996年より写真家として活動を始める。ハワイ移民を通じた福島とハワイの関わりをテーマに、2018 年『KIPUKA』(青幻舎)を上梓、第44回木村伊兵衛写真賞、第44回伊奈信男賞受賞。離れた土地の見えないつがなりを発見するフィールドワーク的活動を続ける。最新作品集に『A NEW RIVER』(bookshop M)。